家の鍵を取りに1時間歩いた旦那

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忘れ物の多い旦那が出かける時には、いつもなら携帯、鍵、財布など持ったかと確認の声をかけるのが常なのに、その日に限って忘れてしまった私。旦那の勤務先まで朝車で送るのが日課で家の鍵は車のキーと一緒についているので、旦那はサブの鍵を必ず持ってでるのを習慣としていた。週に3日ほど夕方のアルバイトに出る私のその日は出勤日だったのもついていなかったと言える。 私の仕事先に電話が入り、鍵を忘れてしまって家に入れないと困った声の旦那。その時に初めて朝、鍵を持ったかと言うのを忘れてしまったと気が付いた。私のアルバイト先への直通の交通機関はなく乗り継いで来るしかないし、ちょうど本数の無い時間帯にあったってしまっていた。車は私が乗ってきているので、アルバイトを抜けられたら持っていけるが、その日に限って忙しく抜けられる時間はなくどうしようもない状況だった。ついに旦那は、いいわ、歩いて鍵取りに行くからわかるようにしておいてと電話を切った。片道30分の道のりを疲れた体を引きずって歩いてきた旦那。普段歩くことがあまりない旦那にはとてもきつかったようで、息もあがっていた様子に大丈夫かと思ったが、どうしようもなく休み暇もなく、又30分かけて家に戻っていった。アルバイトが終わって、私が家に着いた時にはソファーに横になって眠り込んでいた。還暦を過ぎた旦那には、往復1時間の道のりはとても辛かったんだなと起こさないようにしばらくそのままの状態にしておいた。その日から声かけを忘れないように、ドアの内側に大きく、鍵、携帯、免許書など、出かける際に持って行かなければならないものを大きく張り出した。携帯などは今までも何度も勤務先に忘れてきたけど、鍵だけはないと家に入ることはできないので、鍵という文字だけを更に目立つように大きな文字で書いた私だった。